特集月:2007年1月
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ぎふ家づくりの本web
なるほど!収納裏技

「収納はできるだけ多く作ってもらいました」。取材中、何度となく耳にした言葉である。部屋をすっきり見せることができるから。急な来客があっても、とりあえず押し入れに放り込んでしまえばいい。なかなか物は捨てられないし、やっぱり思い出があるものだから、片付ける場所さえあれば、とっておきたい物がたくさんある。人それぞれいろんな理由で、収納スペースをできる限り確保しようと考える人が多いようだ。
訪ねてみると、思わず、エッと思わせる意外なところに作られていたり、うーん、なるほど、と感心させられたり、よくも考えたものだというケースにしばしば出くわす。
また概ね計画的に進めている人が多いように感じる。あらかじめ何を入れるか想定しているケースが多く。前もって寸法をきっちり計算して棚などを作りつけてある場合も多い。そうすることで、ムダなく、より効率的に収納スペースを活用しているようだ。
限られた敷地であり、限られた建築面積である。その中で、いかにして工夫し、アイデアを凝らし、収納スペースを確保するか。そう頭を悩ませている施主が多い。
今回は、取材中にちょっとユニークだと感じた収納スペースを集めてみた。そして、そのいくつかは、あらかじめ計算されたものでなく、施工現場を見渡しながら、偶然見つけた空間であった。平面図だけでは理解できない、思わぬ隙間。些細な気づきと、ちょっとしたイマジネーションで、なるほどな裏技収納ができあがったりする。

飾り棚にもなるワンポイント収納
玄関脇の小さな収納 外断熱ならではの壁の厚みを生かして作られたのが、玄関を入ってすぐのところに作られた収納。左下に見えるのは、シューズボックス。玄関脇に作られた、この小物入れ。何に使うのだろう?車のキーなど置いても便利そうだけど、ちょっと無用心になるかな。小さなグリーンなどを飾ってアクセントにもできそうだけど。

  壁厚を生かしてディスプレイスペースに
壁の空洞に作られた収納 外断熱工法は柱の外側に断熱材を入れるため、柱の太さ分の空間は、中が空洞になる。ちょうどそこが通気層にもなるのだが、その空洞を生かして、ちょっとした収納を作ることができる。これは、リビング内に作られた小物入れ。CDやDVDなどを入れてもいいし、趣味のコレクションなどを入れて、ディスプレイスペースとしても使えそう。

 
1階と2階をつなぐワザあり収納! 1階と2階がつながる収納
なんてことはない収納に見えるかもしれないが、実は、ここの収納は階上とつながっている。ここはサニタリーに近い収納空間。2段目においてあるバスケットには、階上から洗濯物が入れることができるようになっている。バスケットの向こうにかすかに見える空間が、階上にあるご主人の書斎。ご主人は書斎で着替えたあと、洗濯物はバスケットの中へポイッと入れるだけ。奥様は、わざわざご主人の書斎へ洗濯物を取りに行く必要もなく、バスケットから洗濯物を取り出して洗い物ができるというわけ。逆に洗い物が終わり、たたみ終わった衣類は、またバスケットに入れておけば、ご主人が取り出してタンスに片付ける。洗濯物の上げ下ろしの必要もまったくなく、これは便利。
 
しつけと片づけ、奥様の二手間減らす便利な作り

2方向から出し入れできる構造
子供用に設置されたカバン掛け
リビングの中に設けられた収納。注意して見ると、カバンなどを掛ける位置が低くなっている。これは躾の一環としてあらかじめ計画的に設置されたもの。幼稚園に通う娘さんは、帰宅すると、まず、このクローゼットを開けて、自らカバンや帽子を掛ける。帰宅するなり、挨拶も早々に、玄関にカバンや帽子を脱ぎ散らかして友達の家へ遊びに行く、なんてこともない。小さいときから、しっかり躾をしたいという奥様の考えが生かされた。そして5段に分けられた棚の一番下は娘さん専用として与えられている。自らのスペースを与えられることで、おもちゃなども自分できちんと片付けるとか。躾になると同時に、奥様も片付けいらず、手間いらずで一石二鳥だと喜んでいる。
そして、このクローゼットは隣接する和室の収納とL字によって、つながっている。例え、ムダをなくしてL字に作ってあったとしても、仮にリビングからしか出入りできないとなると、一旦、奥の方に片付けた物は出し入れするのも面倒である。2方向から出入りできるため、出し入れしやすく、取り出しやすいように工夫がなされている。
 
浅めの奥行きで出し入れ便利な外納戸
奥行きを浅く作られた外納戸
すっきりと見せた外側収納。隣家との隙間があまりないため、建物から出っ張ることなく、外納戸が作られた。季節外れのアウトドア用品やスノータイヤなど、使用頻度の少ない用具を入れるにはぴったり。ただし、通路が狭く、移動スペースも限られているので、奥行きは抑えられている。奥行きが伸びすぎても、かえって物の出し入れがしにくくなるからだ。奥行きは浅いため、反対側は室内に奥行きが浅めの収納が設けられている。
  床下丸ごと収納スペースに! 通気性も抜群の巨大空間
床下一面の収納スペース
床下一面を利用した収納がこれ。床下が丸々全部使えるので、おそらく20畳分はあるに違いない。階段も設けられていて、出入りにも窮屈さはまったく感じられない。何より優れているのは、湿気がまったくないこと。だから、布団も片付けておくことができる。これなら、押入れに布団を片付ける必要がないので、1階、2階の空間を、さらに有効利用できそう。というよりも、これだけの大収納空間があれば、1階、2階には収納スペースは必要ないかも。そうすれば、居住スペースも、より広く設計できる。温度も湿度も快適だから、ちょっとした隠れ家スペースとして趣味の空間として利用するという方法もありそう。
 
大家族にうってつけ! グローブからランドセルまでたっぷり入る玄関収納 玄関収納 最近、少し目にする機会が増えてきたように感じる玄関収納。こちらのお宅は、子どもさんも多いため、かなり大きめに作られている。玄関が2つあるような雰囲気で、子どもたちさんたちは帰宅すると、まず玄関収納へ。ランドセルやカバン、帽子はもちろん、靴もここに収納できるようになっている。クラブ活動で使用するバットやグローブ、サッカー道具など、すべてここに収納する。また幼稚園の制服やアウターのジャンパーなどもここに収納して、いわば外出前に身につけるものが、ここで一揃えできるといった感じ。あ、忘れ物!といった具合に、いちいち部屋に戻らなくてもいいというナイスアイデア。

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